マイライフ・アズ・ア・ドッグ [DVD]

マイライフ・アズ・ア・ドッグ [DVD]

イングマルが可愛くて可愛くて…それだけで最後まで観られます。しかしそれだけではなく、あの町と住民たちのとぼけた感じ!独特の雰囲気で、ぐぐぐっと心の奥にきます。そして、女子なら1度は経験あるんじゃないでしょうか、自分の体が女になっていくことへのあの不協和。かと思えば、いつの間にか立ち直っていて、うそみたいにケロッとふわふわワンピースを着ていたりして…。人生って、結局のところこういうことの繰り返しでできてるんだよ、とのーんびり語りかけられている感じ。地味な作品が苦手じゃない方ならきっと楽しめると思います。



ワンダフルライフ [DVD]

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これ、オススメです。まず世界観が好みでした。この世とあの世のはざまで、死人を送り届けるお仕事。彼らが人生で1番の思い出を選択するお手伝いをして、そうしてそれを全力で再現し、撮影するお仕事。あの世にて、彼らはみんな、その思い出の中で永遠のときを過ごすのです──という、(「永遠のときを過ごす」ということには多少違和感が残るし)言ってしまえば非現実的な世界観。なんです、が、脚本か演出か、もしくはキャストか、いやきっとすべてによる相乗効果の結果でしょう、ものすごくリアリティーのある、ドキュメンタリーのような仕上がりになっています。観ていてドキドキしっぱなしだった…。もしかしたらドキュメンタリーだったりして?って。ぶっちゃけ、ARATAと伊勢谷出演というだけでわたしはもう満足なんですけどね…積極的に「すき!」と思って探すわけじゃないけど、この2人出演の映画にあたると「おっ」と嬉しくなる。ちょっと演技がわざとらしかったけどでも伊勢谷よかったよ伊勢谷(ジャンゴでの彼の色気は尋常じゃなかったと思います)。なんか感想にすらなってない感じですね…まあいっか…。こちらも派手な作品ではありませんので、淡々とした映画が苦手な方はやめといたほうがいいかも知れません。
話はそれて、この作品を観たなら誰もが考えるだろう「わたしならどの瞬間を人生で1番に選ぶか」ということについて。これむ…っずかしいですよね。伊勢谷じゃないけど、わたしも選“ば”ないかも知れない。こんなこと考えること自体が性悪なんだろうけど、だって、わたしがもしAという人との時間を選択したとして、Aが死んだときにわたしとの思い出を選択してくれなかったらと考えると怖くて怖くて仕方ないから。自分にとって大切ならそれでいいじゃんというのはできた人間の考えることで、とりあえず今のわたしには到底無理なのでした。やっぱり自分の大切な人には、わたしのことを大切に思ってほしい。だから、心の中ではあの瞬間、という思いがあっても、わたしは選ばないと思う。選べないというほうが正しいのかな…わからないけど。
その点で言うと、この作品のラストはちょっとキレイ事すぎたんじゃ…?と思わなくもないです。ネタばれになるので詳しくは書けませんが、京子さんの選択した思い出を知って、ARATAがあんなに純粋でいられるわけがない!と思う。わたしだったら優越感と悔しさと喜びと無念でぐちゃぐちゃになったことだろうよ。



私と放電(初回限定盤) 加爾基 精液 栗ノ花
聴いてると胸がザワザワそわそわする。