パイロットフィッシュ (角川文庫)

パイロットフィッシュ (角川文庫)

読了。今までこんなにも自然に読書できたことってなかった!ってくらい心地よい温度と肌ざわりの作品でした。もしかしたらわたし今になって初めて「好きな作家」と呼べる方とその作品に出会えたのかも知れないと思います。別にこういう話を書きたいとか、こんなふうに生きたいとかそういうんじゃないの。ただこういう世界を知りたかったの。たぶん。わたしは。しごく透明な(それこそ水槽のような)世界。そこかしこに散らばっている、いちいちわくわくしてしまう豆知識の数々(こんな話をしてくれる人がそばにいたならわたし間違いなく恋してると思う)。考えたって考えたって答えなんて出ない問題に一生懸命頭をかかえたり、だめだとわかっていてもどうしようもなかったり…。なんていうか、うーん、どういえばいいんだろう?とにかく、少なくともわたしにとって、大切なものが切ないくらいぎゅっとつまった静かなる名作。愛すべき1冊。


ivy; ComeBAby.EP-2CD-
こちら気になる音楽。どうせうちのレンタルショップ置いてないんだろうな…。