the best of trattoria years plus more K.K.K.K.K. Soul Kiss Illuminate~the very best songs~ Musical LOVER ALBUM
聴いてるだけでしあわせになれる6枚を入手。特にカリィの「THE BEST OF TRATTORIA YEARS PLUS MORE」は永遠リピートしていても、むしろこれがわたしの無音状態ですが何かと言えるくらいの1枚。決して大人しいわけじゃないんだけど超BGM。褒めてます!
最近思うのは、わたしはどこまでもウィスパーボイスが好きだなーということ。漂える感じが心地よい。マイポッド(※マイ・アイポッドの略)withインイヤーフォンでとろとろ夜道を歩けば、それだけで特別なときになる。

チルドレン [DVD]

チルドレン [DVD]

伊坂さんの作品はことごとく映像化されてるんですね。まーわからなくもない。実は加瀬さんを目的に観たので消化不良です…どんだけチョイ役なんだ…。
映画自体は、何がしたいのかよくわからない作品でした。どこを(観ればいいの)!?と思った。それにしても、几帳面かつ生真面目な武藤役が坂口憲二ってどう考えても合わないと思うのはわたしだけでしょうか…。しかも原作にはなかった料理好き+日サロ通いという妙な設定つき。住居はどんだけ高給取りだよとツッコミ入れずにはいられないようなところだし。作り込む気はないんだな、と思わずにはいられないような。
でも大森南朋さんはも…んのすごくよかった。今まで特別いいな、と思ったことはなかったけどこれはちょっとヤバイです。適当にゆるい感じが好きなんでしょうね。

アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]

アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]

せっかくなので観てみた。原作で受けた説明くさい印象は多少解消されたものの、その分荒っぽさは増したかなと。しかしまあ、映像化にあたって作品を改良しようという心意気は見て取れました(それが作品に致命的なダメージを与えていると思うところもあったけど、その話は下の反転部分で。ネタバレ含みます)。そのせいで椎名が個性とか自主性のまったくない、ホントただの物語の駒になってたことはちょっと残念だったけど。他の子たちも同様に駒扱いで、なんていうかまとめるのに必死だな…と思った。浜田くんの好演と瑛太のカッコ良さ(まー好みの話だけど。それにしてもダサイバージョンの瑛太には感銘を受けた。ホントにダサかった。雰囲気ってスゴイ)にかろうじて助けられた感じ。そもそも、タネ明かしに映画全体の後半ほぼすべてを使うっていうのはどーなんだ。河崎視点でのもうひとつのストーリーとして楽しもうと思うんだけど、継ぎはぎだらけでそうもいかないし。なんかこう、原作とはまた別のもやもや感の残る作品でしたね。原作未読ならもっと楽しめたかも知れないけど。


↓以下、5日の記録のネタバレ記述に関連して。作品の最終部分の衝撃的な改変について触れてます。個人的にはあり得ないよ台無しだよ最悪だよと思った。反転でどうぞ
神様を閉じ込めようと言い出すのが、河崎(と呼んでおく)から椎名へ変わってましたね…。ストーリーの印象、というかストーリーの持つ意味ががらりと変わっちゃうと思うんですけどどうですか。むしろ「コインロッカーの件は大した意味持たないのよ、ただキレイかなと思って」ということなんでしょうか。と、そこが1番残念だった点。スタッフに意図を問い質したいくらい。椎名が閉じ込めようと言い出すんだったらドルジ(と呼んでおく)の事故まったくいらないじゃん(悲劇でしょう泣けるでしょうってことか知らないけど)。てか、椎名は「つらかったよね、河崎は何も悪くないよ。警察になんか行かなくていいしこれからもそのままの河崎でいてね。よかったね神様も見てないしバレないね」ってそういうことですよねアレ。河崎は河崎で「ホントに帰ってくるのかよ遊べないじゃん椎名のバカ」みたいな別れ方だし、いやそれは違うだろ、と言いたい声を大にして。原作を愛していて映画に物申す!ていうのではなく、原作での気に入らなかった点が、映画で改変されていることにまた最悪だとごねるという。作品自体、決して嫌いじゃないけど。なんだろーねー。
↑以上

最悪 (講談社文庫)

最悪 (講談社文庫)

衝撃を受けた1冊。奥田さんの本とはいえ、タイトルと表紙から何となく敬遠していたんですが、読んでみたら、おおっ!という感じでした。従業員2名の小さな鉄工所の社長と、家庭に悩む憂鬱な女性銀行員、パチンコとカツアゲで生計を立てるプー男子。そんな、まったく無関係なはずの3人の「最悪」な日々と、引き起こるひとつの事件の話。しかし、ジャンル分けするならばヒューマンドラマかなと思います。サスペンスとかミステリーと思って読むと、前半部分で疲れてしまうかも。事件の裏に人間模様というより、人間模様の末の事件を扱っているので。それにしても、3人がひとつになってからの勢いには、爽快感すら覚えました(笑えますよ!)。なんていうんだろうなー…地味だったはずのそれぞれの人生が、だんだんおかしくなってきて、いつの間にかこんなことに!という。読んでいるこっちまで気持ちがよどむ前半部分からの持って行き方は秀逸。少し分厚い本ですが、忍耐力のある方なら、楽しめると思います(ただし、オシャレ感はゼロです)。オススメですよー!
わたしは鉄工所社長の「最悪さ」にもっとも同情していたので、彼視点の最終章の結びにはうっすら涙しました。よかったね…!いやよかったってことはないけど、でも、…よかったね!(読んだらわかるだろうこの気持ち!)
それにしても奥田さん、こんな作品を書いておきながら「ララピポ」もですもんね…。ふつう、「最悪」を読む人は「ララピポ」を読まないし、逆も同様だと思うのに、そのどちらをも同一人物がむしろ書いているんだからまったく脱帽。スゴイ人だ。



死神の精度

死神の精度

アヒルと鴨のコインロッカー (ミステリ・フロンティア)

アヒルと鴨のコインロッカー (ミステリ・フロンティア)

どちらも映画公開時、観たいなーと気になってい(て結局、観なかっ)たもの。原作を調べはしてなかったので知らなかったんですが、両方とも伊坂さんだったんですね…!
おもしろかったです。こりゃ映画化されるわ、と思いました。でもね、ミステリーって多かれ少なかれそうなってしまうものなんだろうけど、どこか理屈っぽいというか、独りよがりというか、説明くさいというか。セリフですべて片づけられちゃった感じがどうにも(「チルドレン」の第1章でも感じたところ)。物分かり良すぎるというか、えっ、理解してその上納得までしちゃうの?いいの?と思うところがちらほら。わたしがミステリーに慣れてないだけなんだろーか…。まーさらっと読むには文句ないです。そういうものかな、ミステリーは。エンターテイメントですよね。


↓それでもどうしても気になったところがひとつあったので、以下「アヒルと鴨のコインロッカー」の最終部分のネタバレを含む独り言です。反転でどうぞ
最後に河崎(と呼んでおく)がロッカーに神様を閉じ込めたのは、あれ何でなの?悪いことをするから、というなら事件を起こす前から閉じ込めただろうし。わたしが思ったのは、(乱暴な言い方をすると)復讐を果たして、後追/い自/殺をするから、ということなんだけど(悪いことは悪いことでも、何ていうか事件とは質の違うものだし、これならあのタイミングで神様を閉じ込めるのもわかる)、それなら「犬を助けるために」というのは無駄、というか邪魔ですよね…。もともと死ぬ気だったけど、そこに犬が…ということ?琴美とドルジ(と呼んでおく)の始まり(出会い)と終わり(死別とはまた別の区切りで)を、轢かれそうな他者を助けるという同型で示したかったという理解でいいの?なんか納得いかない…。ムズムズする…。
↑以上



死神つながりでご紹介。

羅生門・鼻 (新潮文庫)

羅生門・鼻 (新潮文庫)

高校時代、教科書で読んだ「羅生門」にいたく感銘を受けたので手に取ってみる。表題作以外も面白くなかったわけではないけれど、やっぱり、有名なお話にはそれだけの理由があるなあと思いました。「羅生門」の結びの一文について、発表後に書き直されたというのは有名なところですが、これ、何というか、ぞっとしますよね。彼はどうして、そこまで人間を追及し、突き詰めなければいけなかったのか。そうして、「ぼんやりとした不安」について思いを馳せる。彼の感じたそれは、焦燥感のようなものだったんだろうか。何にしても、不安というのは、理想のないところには生まれないよなあと思う。
…それにしても、邪宗門には驚いた。まさかの未完オチ(未完作品があるのは知っていたけれど、タイトルまでは把握していなかった)。それならそうと冒頭にでも注意書き書いとけよと、こっちもそのつもりで読み進めるからと、こう思った人が他にもいるに違いないよ。



ララピポ

ララピポ

タイトルにうん?と思い、奥田さんの作品でもあるということで。ものすごくインパクトのある作品でしたが、同時に、これだけ内容の残らないモンもめずらしいなと。「爆笑小説」といううたい文句なんだから、それもまーアリはアリでしょうが。しかしこれ、どんな人が読めば「爆笑」という事態になるのか甚だ疑問なんですけれども。社会の最底辺に位置する社会生活不適応者たちの生活を、オムニバス形式で、帯にある言葉を借りれば「お下劣」に描いた作品なんですが、社会の最上部かそこらを自負していらっしゃる方や「紳士淑女のみなさま」がこれを読めば、顔をしかめて終わりでしょう。まー平均かなーと思ってる方は、語られる世界に圧倒され、少なからず不快感を感じると思います。そうして、最低辺にこの作品に描かれているような人が存在するとして、その方たちなら腹が立つんじゃないだろーか…。ということで、どなたが読んでも気分の良いものではないだろう、という結論。別に、悪い作品だとは思わないけど。簡単に読めるし、(まったく笑えはしないが)話の組み方とかそれぞれのつながり・結末はおもしろいので。でもなあ…。う〜〜〜〜ん。
とりあえず言えることは、無駄に下品でエロくてグロイので、奥田さんの作品が好きな方でも、この作品を読むことは少し考えたほうがいいかも知れません。たぶん、女性と男性で感想が大きく変わってくるだろう作品。
前々から気になっている「パコと魔法の絵本」(観に行く予定)の中島さん脚本で映画化されるみたいでわたしはちょっとショックです。上手く言えないけど、ああこの本映画化されるんだあ…と、しかも脚本はわたしが楽しみにしている映画の監督さんが手がけるんだあ…と、なんかこう、ガクッとくる。



チルドレン

チルドレン

初めての伊坂さん作品。「短編集のふりをした長編小説」だそうです。第一章(とでもいえばいいのか)「バンク」は、仕掛けが陳腐すぎて、5ページ読んだところでタネがわかってしまいますが(しかも展開も独りよがりで、大丈夫か?と不安になった)、その後良い意味で裏切られました。出来の良いドラマを観ているような感覚で、さらりと読むことができます。「著者が愛情を込めて描いています」、「陣内(語り手にこそならないけれど、ストーリーに一貫して登場する、実際の主役…というかヒーロー?)って変人でしょう、すごくいいでしょう!」というのがひしひしと伝わってくるのもまた好印象。個人的には、陣内をカッコ良いとは思いませんが。思わせぶりに「短編集のふりをした長編小説」なんて銘打つから期待しすぎてしまった感はあるかな。すべての事件をつなぐ1本の糸はいつ明らかになるんだろう、これは付箋?この人がキーパーソン?とワクワク読んでいたので、あ、別にそういうわけではないのね、と。逆に言うと、深読みは禁物・それぞれのお話はそれぞれ語り手の体験、と最初から割り切って読めば、不満なく楽しめますよということ。さわやかな娯楽作品です。なので、現実味とか奥深さ、感動を求めるなら他をどうぞ。

図書館戦争

図書館戦争

マドンナ (講談社文庫)

マドンナ (講談社文庫)

GOGOモンスター

GOGOモンスター

101 (Big spirits comic special)

101 (Big spirits comic special)


旅するジーンズと16歳の夏 トラベリング・パンツ 特別版 [DVD]

旅するジーンズと16歳の夏 トラベリング・パンツ 特別版 [DVD]

机のなかみ [DVD]

机のなかみ [DVD]


わたしはすぐサボるからいけない…。今回は青春!な作品が多いですね(あ。青春つながりで、先日の「時をかける少女」も観ましたそういえば。良し悪しについては語りませんがあのトキメキ感…なつかしかった)。どれも良作でしたが、特に「GOGOモンスター」と「旅するジーンズと16歳の夏」がお気に入り。

マイライフ・アズ・ア・ドッグ [DVD]

マイライフ・アズ・ア・ドッグ [DVD]

イングマルが可愛くて可愛くて…それだけで最後まで観られます。しかしそれだけではなく、あの町と住民たちのとぼけた感じ!独特の雰囲気で、ぐぐぐっと心の奥にきます。そして、女子なら1度は経験あるんじゃないでしょうか、自分の体が女になっていくことへのあの不協和。かと思えば、いつの間にか立ち直っていて、うそみたいにケロッとふわふわワンピースを着ていたりして…。人生って、結局のところこういうことの繰り返しでできてるんだよ、とのーんびり語りかけられている感じ。地味な作品が苦手じゃない方ならきっと楽しめると思います。



ワンダフルライフ [DVD]

ワンダフルライフ [DVD]

これ、オススメです。まず世界観が好みでした。この世とあの世のはざまで、死人を送り届けるお仕事。彼らが人生で1番の思い出を選択するお手伝いをして、そうしてそれを全力で再現し、撮影するお仕事。あの世にて、彼らはみんな、その思い出の中で永遠のときを過ごすのです──という、(「永遠のときを過ごす」ということには多少違和感が残るし)言ってしまえば非現実的な世界観。なんです、が、脚本か演出か、もしくはキャストか、いやきっとすべてによる相乗効果の結果でしょう、ものすごくリアリティーのある、ドキュメンタリーのような仕上がりになっています。観ていてドキドキしっぱなしだった…。もしかしたらドキュメンタリーだったりして?って。ぶっちゃけ、ARATAと伊勢谷出演というだけでわたしはもう満足なんですけどね…積極的に「すき!」と思って探すわけじゃないけど、この2人出演の映画にあたると「おっ」と嬉しくなる。ちょっと演技がわざとらしかったけどでも伊勢谷よかったよ伊勢谷(ジャンゴでの彼の色気は尋常じゃなかったと思います)。なんか感想にすらなってない感じですね…まあいっか…。こちらも派手な作品ではありませんので、淡々とした映画が苦手な方はやめといたほうがいいかも知れません。
話はそれて、この作品を観たなら誰もが考えるだろう「わたしならどの瞬間を人生で1番に選ぶか」ということについて。これむ…っずかしいですよね。伊勢谷じゃないけど、わたしも選“ば”ないかも知れない。こんなこと考えること自体が性悪なんだろうけど、だって、わたしがもしAという人との時間を選択したとして、Aが死んだときにわたしとの思い出を選択してくれなかったらと考えると怖くて怖くて仕方ないから。自分にとって大切ならそれでいいじゃんというのはできた人間の考えることで、とりあえず今のわたしには到底無理なのでした。やっぱり自分の大切な人には、わたしのことを大切に思ってほしい。だから、心の中ではあの瞬間、という思いがあっても、わたしは選ばないと思う。選べないというほうが正しいのかな…わからないけど。
その点で言うと、この作品のラストはちょっとキレイ事すぎたんじゃ…?と思わなくもないです。ネタばれになるので詳しくは書けませんが、京子さんの選択した思い出を知って、ARATAがあんなに純粋でいられるわけがない!と思う。わたしだったら優越感と悔しさと喜びと無念でぐちゃぐちゃになったことだろうよ。



私と放電(初回限定盤) 加爾基 精液 栗ノ花
聴いてると胸がザワザワそわそわする。